「全数検査にかかるコストや時間を削減したい」「不良品の流出を防ぎたい」などのお悩みありませんか？
当社が開発した「スマート鍛造システム」なら、製品が良品か不良品かを”鍛造した瞬間に検知”し、仕分けすることができます。
この記事では全数検査の基本概要から、ダイセットの概要、当社が開発したスマート鍛造システムの概要とその適用事例を紹介します。
プレス機械を入れ替えずに、全数検査を廃止したい、不良対策をしたいとお考えの方はぜひご覧ください。
1分で分かる！「スマート鍛造システム」の解説動画
全数検査とは
全数検査とは、その名の通り「対象となる製品をすべて検査すること」を指します。
不良品を除外し良品のみを抽出できるため、品質を100％保証する手段として全数検査の実施は非常に有用です。検査方法はさまざまですが、代表的なものとして「人の目視による検査」「AIやIoT技術を用いた機械による検査」が挙げられます。
「人の目視による検査」は、人員さえ確保できれば、すぐに実施できるため身近な検査法といえるでしょう。しかしながら、検査人員を維持するコスト、また検査にかかる工数時間はかさみます。特に、小さな部品など生産量が多く1個あたりの価格が安価なものの全数検査の実施は、非現実的な場合があります。さらに、ヒューマンエラーが発生する恐れを考慮すると、人による全数検査は品質を100％保証するにはベストな手段とは言えません。
そこで、注目されているのが「AIやIoT技術を用いた機械」による全数検査です。機械による検査であれば、見落としの危険性は極めて低く、正確に良品/不良品を判別できます。検査スピードも早く、検査・確認効率も向上します。さらに人による確認がいらず、自動で検査できるため人的コスト削減にもつながります。
ダイセットとは
ダイセットとは、プレス加工の際に金型をプレス機械に固定するための器具です。
上下金型、スペーサー、ホールダー、ガイドポスト、ダイプレートなど複数の部品によって構成されています。高精度の製品を生産するには、上型と下型の同芯度が正しく保たれていることが重要となります。また、金型および他の部品が交換しやすいか、メンテナンス性も精度向上に欠かせないポイントです。
より詳しい情報を知りたいという方は、以下のページをご覧ください。
スマート鍛造システムとは
スマート鍛造システムとは、当社が開発した「不良品の流出を防ぐシステム」です。
ダイセットの適切な位置に設置したセンサーを用いて金型や工程の状態を可視化し、良品に対する不良品の状態変化を検知して不良品を仕分けることができます。機械（システム）が良品か、不良品かを自動選別するため、全数検査をする必要がありません。プレス加工を行うあらゆる部品生産に活用することができ、大量生産はもちろん、自動車部品など高い精度が求められる部品の生産にも適しています。
また、金型の負荷状態を可視化・数値化し、金型寿命管理を実現することも可能です。金型だけでなく、ダイセット、プレス機械といった設備の異常も検知でき、設備保全の手段としても活用できます。
スマート鍛造システムの構成
当社が開発したスマート鍛造システムは、ダイセットと以下の部品で構成されています。
・金型やダイセットにかかる負荷を計測する圧電式荷重センサー「PiezoBolt」
・PiezoBoltからの信号を受け取り、データを分析する専用モニタリングシステム「EdgeSenses」
・分析したデータをリアルタイムで表示するモニタリング画面
・不良品の検知を知らせるパトランプ
・不良品を選別するシューター
スマート鍛造システムの適用事例
鍛造用金型およびダイセットの鍛造中における負荷状況をモニタリングして、鍛造品の不良検知および流出防止に活用した事例を紹介します。
金型の外側に取り付けたリング型治具にPiezoBoltを設置して、製品の充填具合と連動した金型の弾性変形挙動を可視化することで、未充填している不良品の検出を行った事例です。
良品の生産状態に対する未充填不良品の工程状態変化を検知できるモニタリングルールを監視システムに設定して工程状態を監視します。
未充填不良品の発生を監視システムが検知したらパトランプで不良発生を知らせるとともにシューターを動かして不良品の流出を防止します。
最後に
いかがだったでしょうか。
スマート鍛造システムを使用すれば、良品だけを自動的に抽出することができます。これによって、全数検査の必要がなくなり人材コストを削減、またヒューマンエラーの恐れがないので品質向上も実現することができます。
当社では、スマート鍛造システムの他にも「自動調芯ダイセット」や「高精度鍛造システム」など、生産現場の課題解決をお助けする製品・サービスを提供しています。
自社でも活用できないか、もっと詳細が知りたい！などあれば、お気軽にお問合せください。
