取り代を最適化!金型寿命向上や材料費削減を実現する自動調芯ダイセット

「ワークや設備によるバラつきを抑えたい」「材料費を削減したい」「金型寿命を向上したい」などのお悩みありませんか?
当社がベッコフオートメーション株式会社様ならびにディムシード株式会社様と共同開発した「自動調芯ダイセット」なら、自動で金型の位置を調整することができます。

この記事では自動調芯ダイセットの概要、適用事例を解説します。
プレス機械入れ替えなど莫大なコストをかけずに、工程能力を向上させたい、金型寿命を向上させたい、とお考えの方はぜひご覧ください。

1分で分かる!「自動調芯ダイセット」の解説動画

ダイセットとは

ダイセットとは、プレス加工の際に金型をプレス機械に固定するための器具です。
上下金型、スペーサー、ホールダー、ガイドポスト、ダイプレートなど複数の部品によって構成されています。高精度の製品を生産するには、上型と下型の同芯度が正しく保たれていることが重要となります。また、金型および他の部品が交換しやすいか、メンテナンス性も精度向上に欠かせないポイントです。

より詳しい情報を知りたいという方は、以下のページをご覧ください。

自動調芯ダイセットとは

自動調芯ダイセットとは、その名の通り「自動で金型の位置を調整するダイセット」です。
上下金型で芯ずれ量を測定し、金型の位置を自動調整するため、ワークのバラつきや設備によるバラつきを抑制することで、工程能力を向上させます。
また、鍛造品の同芯度が向上するため、鍛造品の取り代を削減し、材料費削減を実現します。同時に、偏荷重も抑制されるため、金型寿命が向上し、金型のランニングコスト低減にもつながります。

自動調芯ダイセットの構成

自動調芯ダイセットは、ダイセットと以下の部品で構成されています。
・上下金型の中心位置計測のための位置センサー
・下型の位置調整機構
・下型の位置を拘束/解放するための可変クランプ機構
・PLC/制御装置
・産業用PC/制御プログラム

自動調芯ダイセットの仕組み

自動調芯ダイセットの位置制御は以下のようなプロセスで行われます。
①クランパーがオンになり下型を固定
②成型が開始され上型が下死点に来ると上型及び下型の位置を測定
③上下の型の芯ズレ量を計算し移動量を計算
④成型が終了し上型が上死点付近に来ると下型を固定していたクランパーを解除
⑤③の計算結果に従い、下型をX軸方向・Y軸方向へ移動

①から⑤までの一連のプロセスをプレス動作に連動し自動で繰り返します。

自動調芯ダイセット-システム

自動調芯ダイセットの適用事例

自動調心ダイセットの機能を確認するために行った適用事例を紹介します。
3枚のグラフは、キノコ型の鍛造品の傘と軸の中心軸のズレ量をプロットしたものです。左から右に向かってそれぞれ、①制御無し、②調芯制御あり、③調芯制御に加えて中心位置の補正も行った結果を示します。中心位置の補正とは、専用の計測治具を使い計測した鍛造品の傘と軸の中心のズレを位置制御プログラムに反映することを意味します。
左図と真ん中の図を比較すると、位置制御することで、鍛造品の芯ズレのばらつき、つまり点群の散らばり領域が小さくなることがわかります。また、真ん中と右図を比較すると、中心補正することで、プロットした点群はより原点に近づき、鍛造品の中心軸のズレが小さくなることが確認できます。
自動調芯ダイセット-事例

最後に

いかがだったでしょうか。
自動調芯ダイセットを使用すれば、ワークや設備によるバラつきを抑えることで、工程能力を向上させられます。

当社では、自動調芯ダイセットの他にも「スマートダイセット」や「高精度鍛造システム」など、生産現場の課題解決をお助けする製品・サービスを提供しています。
自社でも活用できないか、もっと詳細が知りたい!などあれば、お気軽にお問合せください。

ダイセットカタログ

モニタリング機器を埋め込んだダイセット「スマートダイセット」をはじめ、閉塞ダイセットや油圧ダイセットなどをまとめたカタログです。

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