切削CAE用切削変形抵抗導出システムの確立


変形抵抗

開発の目的

切削現象をシミュレーションで取扱うには、素材の材料特性(変形抵抗)が必要となり、この特性がCAEの結果に大きく影響します。下図に示すように、材料の機械的特性である変形抵抗を引張や圧縮試験等の材料評価試験方法により測定されます。しかし、切削加工の変形抵抗は、高速・大変形の加工となるため、高ひずみ速度や高ひずみ、高温の条件では引張や圧縮試験等で対応することが難しいため、切削加工で利用できる変形抵抗の取得方法を確立しました。

切削CAE用変形抵抗の導出方法

既存の材料試験では対応できない高ひずみ速度、高ひずみ領域にも対応できる試験方法として、切削現象を基盤とした試験法と切削解析技法を用いた間接的変形抵抗算出試験方法による開発を行いました。具体的には、切削工程で計測した切削荷重に対して、切削理論式と変形抵抗モデル式(Johnson & Cook式)を用いた数値シミュレーションを実施し、実測値と計算値の差が最小になる変形抵抗モデル式の係数を決定する方法となります。
下図に示すシステム概要のように、このシステムは「切削荷重測定システム」と「変形抵抗導出システム」からなり、今回「変形抵抗導出システム」としてCAEソフトDEFORMの逆計算モジュールを活用したシステムの開発を行いました。

切削CAE用変形抵抗の導出結果

本開発技術であるCAEソフトDEFORMの逆計算モジュールによる「変形抵抗導出システム」は荷重測定データおよび切削条件を入力データとして与え、切削CAEによって得られる切削力と実測値を比較しながら変形抵抗を求めていく技術となります。被削材の変形抵抗として妥当な解を導き出す「最適化モジュール」は変形抵抗モデル式のパラメータを効率よく決定できるように開発されたものを利用しており、本システムを使用して求めた変形抵抗を用いて、切削力の計算を行った結果を下図に示します。

まとめ

切削加工の変形抵抗は、高速・大変形の加工となるため、高ひずみ速度や高ひずみ、高温の条件では引張や圧縮試験等で対応することが難しかったが、「切削荷重測定システム」と「変形抵抗導出システム」を用いた間接的変形抵抗導出方法を確立しました。

これまで測定が困難であった素形材の切削変形抵抗が得られること、また、本システムを利用して独自の被削材データライブラリを構築することが活用の場として考えられます。
ぜひ、他の事例もご確認ください。

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